行旅死亡人

十○年前に官報でこの記事を見てから機会があれば見ています。いわゆる亡くなった人のうち身元不明または引き取り手がないため市区町村で取り扱った件について官報に公告するものです。先日某2ちゃ○ね○にこれをまとめたスレッドまであるのをハッケンしてしまいました。まあ,基本的におもしろいなんて言う不謹慎は言葉は厳禁な記事が多いのですが下記の記事は安心して読めます。

本籍・住居・氏名・性別・年齢不詳の人骨、頭蓋骨、大腿骨、下顎骨の一部のみ現存。この遺体は、平成15年8月7日午後3時10分に、青森県八戸市の是川遺跡楢館調査区内の、15世紀から19世紀の地層から発見されたものである。死亡の日時は戦国時代から明治時代初期と推定される。所持金品は特になし。ついては、身元不明のため火葬に付し保管しておりますので、心当たりのある方は、八戸市福祉事務所生活福祉課までお申し出下さい。 平成15年11月10日  青森県 八戸市

おそらく心当たりがあるといわれても困るでしょうなあ。感覚的には発掘品に近いものがありますが確かにかつて生きていた人ではあります。時代を超えた不思議な感じがします。

これとかなり似通ったものに失踪宣告があります。これは失踪して7年以上経た場合などに裁判所で死んだことにしてもらうというもの。行旅死亡人が実際に亡くなったが手続ができない場合だと整理すると,こちらは実際亡くなったかどうかは分からないけど死亡として手続をすることだといえます。こちらもたまに生年慶応○年なんて出てきます。おそらく地券制度時代から所有者移転手続なんてやってなく登記に載っているのでこういう手続をするのではないかと思われます。

法律も歴史と切れない縁があるのですね。